桜の種類

染井吉野

桜の中でも代表的で、よくその名を知られているものと言えばソメイヨシノではないでしょうか。ソメイヨシノはバラ科の落葉高木で、4月初めの葉が出る前に、大きさ3~3.5センチくらいの淡紅白色の花が咲き、各地に最も広く植栽されている桜で、明治の頭に、東京の染井区の植木屋で売り出された、エドヒガンとオオシマザクラの雑種です。

そのため、葉よりも先に花が咲くエドヒガン系の性質と、大きくて整った花形というオオシマザクラの性質の両方を持った、立派で美しい桜です。赤紅色から紫黒色に熟した実が、5~6月に時々つくことがありますが、苦みと酸味が強いので食用には向きません。

ソメイヨシノという名前の由来は、当時の帝室博物館員であった、藤野寄命によって名付けられたもので、それ以前は、ヨシノザクラと呼ばれていましたが、奈良県の吉野山のヤマザクラと混同してしまうという理由で今の名が付けられたのでした。

この桜の特徴として、各地で最も多い品種の桜ではありますが、自然に種子で増えないということがあります。では、どのような方法で増えていくのかというと、接木です。趣旨で増えない理由としては、さまざまな意見があり、一代雑種であり、そのために自家交配の結実率が極めて低いというものもありますが、枝の条件によっては多くの結実を観察できる場合もあります。

しかし、1つ言えるのは、基本的に、ソメイヨシノとソメイヨシノの掛け合わせで結実しないため、そこから考えると、純粋なソメイヨシノの子孫は存在しないと言えます。