花見に関連する作品

落語

花見についての記述や、花見をテーマ・題材にした文学作品は多くあります。落語でもそういった作品はあり、1つに「長屋の花見」というものがあります。これは東京落語の演目の1つで、これが上方落語の場合には、「貧乏花見」という演目になります。

この演目を得意とするのが、上方では初代の桂春團治、2代目の桂枝雀、3代目の桂米朝、3代目の笑福亭仁鶴5代目・6代目の笑福亭松鶴です。一方、東京では、初代の林家彦六、3代目の蝶花楼馬楽、4代目・5代目の柳家小さん、10代目の柳家小三治などとなっています。

あらすじとしては、長屋に住む連中が雨のために、仕事にあぶれ暇になってしまい、大川の桜がちょうど満開だからということで、花見に行こうということから始まります。上方の場合のタイトルでも「貧乏花見」となっているように、この話で花見に出かけた者たちは、貧乏長屋住まいであり、設定としては家賃もまともに払っていないという状態で、着ているものはと言えば、ボロボロの状態で着物と呼べるのか疑わしいほどのものという感じです。

しかし、当時の花見と言えば、最大の行楽であり、皆前日から着飾って酒と肴をしっかりと準備してというものでした。ですから、実際に行ってみると、当然、金持ちの花見と比べてあまりの格差があり何とかして、酒と食べ物を手に入れ、花見を楽しみたいと思います。そこで、一緒に行った仲間のうちの2人が喧嘩のふりをして暴れ、花見客が逃げ出したすきに、酒と食べ物を盗むという計画を立てます。

しかし、その演技をやっているうちに、行き違いが生じ、本当の喧嘩になってしまうという流れで進んでいきます。

この作品からは、話の内容としての笑いだけでなく、当時の花見がどのようなものであったのかという背景も見て取ることができるのです。