桜の名所

南部梅林

南部梅林とは「みなべばいりん」と読み、和歌山県日高郡みなべ町の南部川沿いにあたる、晩稲周辺にある、約7万~8万本の梅が栽培されており、日本最大級の梅林として有名な梅林のことを言います。ここは、黒潮の海に面しているため温暖な気候で、町の特産として「紀州備長炭」なども多く生産されています。

また、田辺南部海岸県立自然公園に指定された海岸線や、梅林といった場所以外でも、熊野古道が町内を通っていたり、遺跡や文化遺産などにも恵まれるなど素晴らしい土地です。

この地の梅林は、江戸時代に、田辺城主として入封してきた紀州藩附家老安藤家が、梅の栽培を奨励したことで、この地の梅が発展し、日本有数の梅林へと拡大していったのでした。ですから、もともと、南部梅林をはじめ、みなべ町一帯の梅林は全て、観光目的ではなく、果実採取のための産業用の農林でしたが、今では「一目百万、香り十里」と言われ、桜の季節を中心に、1年間で平均5万人もの人が訪れ場所となっています。

しかし、この地域は気候が変動しやすく、強烈な寒波が押し寄せて開花が遅れてしまったり、南部梅林が生える場所は上から下までわずかに標高差があるために、開花の時期がずれることがあります。そのほかにも、日照時間の長い南斜面と、短い北斜面とでは状況が変わります。

そのために、南部梅林の花の見ごろは、その年によって変動しやすい状況になっていますが、だいたい1月下旬~3月上旬には、紅白の花が開き、いい香りに包まれる中で、ウグイスのさえずりが聞こえ春を感じさせてくれます。また、ここからの夕陽も美しく、和歌山県の朝日・夕陽100選に選ばれるほどです。